ブラントン オリジナル シングルバレル
アメリカン、バーボンウィスキー
八面体の球体状でキャップにダービーが乗っかってる1回見たら忘れられないインパクトのあるボトルです。
騎手&馬のフィギュアは8種類あり、スタートからゴールしてガッツポーズをするところまでが再現されており並べると「BLANTONS」と粋な遊び心が垣間見える。
ブラントンは1984年、バーボンウィスキーの聖地ケンタッキー州都・フランクフォートの市制200年を記念して作られました。製造しているのはバッファロー・トレース蒸留所で、ウイスキー名前の由来はケンタッキー州の長老と呼ばれていた(アルバート・ブラントン大佐)から名付けられました。ちなみにフランフォード市は水牛がケンタッキー川を通った場所として有名で、地元ではバッファロー・トレース(水牛の道)と呼ばれているそうです。
ウィスキー関係の名前って土地に由来したものが本当に多いですよね(笑)
アメリカの熟成庫はスコットランドのとは少し違い、高く積み上げる方式で上と下では温度差による熟成のばらつきが出てしまうので入替え作業が行われます。
そして4年熟成を経て厳しいチェックをパスし、ブラントンにふさわしい樽を選びA〜Zまである熟成庫の内の必ずH熟成庫に移動し、更に4年熟成させます。科学的な根拠はないのですが、H熟成庫で寝かせると良いウィスキーになると信じられていてブラントンは全てH熟成庫の神に託すそうです。(バーボンは通常10年熟成がピークでそれ以上熟成させると樽の影響を受けすぎて美味しくなくなる、なので8年熟成のブラントンはバーボンとしてはかなり熟成させている物になる。)
そうして素晴らしい熟成をしたブラントンはその樽のまま、他の樽と混ぜることなく単一(シングルカスク)でマイナス1℃まで冷却、16枚の特殊フィルターで濾過されボトリングされます。バーボンで初めてシングルカスクを行ったとされており、樽一本からは約250本ほどしかボトリングできず、全く同じ味のモノは世界に250本しかないというまさに一期一会の一品です。その為ウィスキーとしては非常に珍しく商品番号がラベルに手書きされており、品質管理と共に作り手の職人さんの情熱と自信と真心が感じられるラベルとなっております。(多くのウィスキーは味の均一化の為に多くの樽を混ぜ合わせてボトリングする)
香り
甘いバニラウェハース、爽やかな花、黒糖よりの蜂蜜、レーズン、シナモン、
味
口当たり柔らかすぎてもはや無遅れて度数の高さが感じられるアルコールのインパクトが舌に留まらず口全面に広がると思った瞬間には優しい甘みと変化していて、味わいは優しくバーボンとは思えないほど。ボトルの形と同じ様に角がなく非常に丸い球体のような上品な印象鼻へのアルコール臭の抜けはほとんど感じられず、喉を通過する際また喉にアルコールのインパクトを感じる
フィニッシュ
度数の割には短くサラッ下にと落ちていくイメージ優しい甘さを感じるのにクドくなくスッキリとする
加水
香り爽やかさが増すより丸くなる甘さが増すがせっかくの濃厚さがなくなり寂しい。だが、ウイスキーをストレートで飲めない方には物凄くオススメ出来るバーボンの甘味だけを集めたようなジュースと言っても過言ではない。
ハイボール
香りがフレッシュになりほのかに林檎風味のシャンパンを連想させる。炭酸により甘さが悪目立ちし、後味が安っぽい甘ったるさが残る香草の入った甘いリキュールを炭酸で割ったか錯覚するほど…
全部で4種類あり、一番安いブラックでもブラントンらしさをしっかり感じられるし、むしろ一番柔らかく感じるので挑戦するにはちょうどよいと思われます。
過去に色々な賞も受賞しているブラントン。競馬場のVIP席で馬を見ながら飲めたら人生勝ち組だと思うので、そんな夢も見せてくれるブラントンに想いをはせながらグラスを傾ける事にします。